「外壁塗装工事が始まると換気ができなくなるのでは?」と心配する声をよく耳にします。
たしかに工事期間中ずっと換気ができないとなれば、塗料のニオイなどもあり、健康面が不安になりますね。
しかし、心配は無用です。
実は塗装工事中でも換気ができるタイミングや方法があるのです。
この記事では、外壁塗装中の換気方法やポイント、ニオイ対策について詳しく解説しますので、外壁塗装を予定している方はぜひご覧ください。
外壁塗装工事中は、家の周囲に足場が組まれ、窓やサッシなどから室内に塗料が入らないよう養生シートで覆われるため、換気がしづらくなります。
とはいえ、通常10日から2週間近く行われる外壁塗装工事のあいだ、ずっと窓を閉め切ったままでは体調や気分に悪影響を及ぼしかねません。
しかし、換気については塗装業者側も配慮してくれるため、過度に心配する必要はありません。
まず、工事期間中に換気をしたい場合は、工事の工程表が提示されたときに「窓を開けて換気したい」と塗装業者に伝えてください。
そうすれば、工事の工程の中で窓を開けて換気ができるタイミングとその日程を教えてくれます。
そのうえで、とくに換気のために開けたい窓を伝えると、その窓が開けやすいように養生方法を工夫するなど、柔軟に対応策してくれるはずです。
また換気扇についても、換気扇のタイプに応じて対策してくれるので安心してください。
それでは、外壁塗装工事中の換気について、事前に塗装業者に相談するにあたり、知っておきたいポイントをご紹介します。
これらを押さえておけば、塗装業者との相談がスムーズに進むでしょう。
外壁塗装の工事はいくつかの工程に分かれています。
そのなかで窓を開けて換気ができるタイミングは、以下の通りです。
工事の工程や順番などは施工業者によって多少の違いがありますが、おおむね以下のような流れになります。
外壁塗装工事の工程と換気できるタイミング
工事工程 | 工事中の換気の可否 |
足場設置前の事前確認 | ○ |
足場の設置 | × |
シーリング | 〇 |
高圧洗浄 | × |
乾燥 | 〇 |
下地処理+養生 | × |
下塗り | △(塗装面と反対側の窓なら可) |
中塗り | △(塗装面と反対側の窓なら可) |
上塗り | △(塗装面と反対側の窓なら可) |
完了確認 | 〇 |
養生撤去 | △(養生が撤去された窓なら可) |
足場の解体 | ○ |
清掃 | ○ |
○:換気可能 △:条件付きで換気可能 ×:換気不可
この表を見ると、外壁工事中でも窓を開けて換気できるタイミングが意外と多いのが分かります。
たとえば、シーリングや乾燥の工程では窓が養生されていないため、窓を開けて空気を入れ替えることが可能です。
ちなみに“シーリング”とは、サイディング外壁などのパネルを使った外壁材の継ぎ目に目地を打ち替える工事のことです。
そのため、外壁の素材によってはシーリングがない場合もあります。
逆に、壁面を水洗いする高圧洗浄や鉄部分のサビ止めを行う下地処理では、危険なうえ、水やサビ止め塗料のニオイが入ってくるので、窓は開けられません。
また、塗装作業(下塗り・中塗り・上塗り)が始まると窓は開けられないと思いがちですが、塗装中の壁面と反対側の窓であれば施工の妨げにならず換気が可能です。
このように、外壁塗装の工事中でも窓を開けて換気できるタイミングはいくつかあります。
しかし、窓を開ける予定がある場合は、事前に施工業者に伝えておかなければなりません。
なぜなら、窓を開けるためには養生方法を変更する必要があるからです。
天候によって工事日程が変更になっている場合もあるので、実際に窓を開ける場合は、現場の作業員に「今日、窓を開けていいですか」と確認しておくと安心です。
工事日程が分かった段階で窓を開けて換気したいことを伝えると同時に、どの部屋のどの窓を開けたいかを忘れずに指定するようにしてください。
換気したい部屋や特に開けたい窓を事前に伝えることで、その窓を部分的に養生せずに残してもらえます。
また、窓を少しだけ開けた状態で養生したり、養生シートに通気用の小さな穴をあけたりするなど、何らかの対応をしてもらえるはずです。
逆に何も伝えなければ、すべての窓がビニールシートやテープで覆われてしまいます。
そうなると、たとえ窓が開けられるタイミングの工程であっても、工事が始まってからの換気が難しくなるので注意が必要です。
換気扇を活用しての換気も可能です。
ただし、外壁側の排気口が養生されていないことが条件となります。
換気扇の外部の排出口部分に、雨水が入り込まないようにカバー(ウェザーカバー)がつけられているものを見たことがあるのではないでしょうか。
こうしたウェザーカバー付きの換気扇の場合、排気口を塞がなくても塗装できるため、通常は養生されません。
そのため、工事期間中でも換気が可能です。
ただし場合によってはウェザーカバー自体に塗装を施したり、ウェザーカバー全体を養生シートで覆ったりすることもあります。
また、ウェザーカバーがついていない換気扇の場合は、排出口も塞がれてしまいます。
そうなると、換気扇は使用できなくなるため、養生が行われる前に、排気口部分だけを養生から外してもらうよう業者に依頼するとよいでしょう。
換気扇を使って換気をする場合は、室内の別の窓やドアを可能な範囲で開けておくと空気が効率的に流れるので試してみてください。
ここまで、外壁塗装工事中に換気をする際のポイントについて解説しました。
しかし、換気をして室内の空気を入れ換えても、塗料のニオイは消えにくいものです。
ちなみに、塗料のニオイが続く期間の目安としては、外壁塗装終了後、油性塗料なら1~2週間ほど、水性塗料なら3日程度とされています。
そこで、ここからは、外壁塗装中や塗装後のニオイ対策として、換気以外に講じておくことをおすすめする対策を3つ紹介します。
ニオイに敏感な人におすすめなのが、水性塗料を選ぶことです。
水性塗料はシンナーなどの有機溶剤を含まないため、従来の溶剤塗料(油性塗料)に比べて刺激臭が少ないのが特徴です。
ニオイの原因となる成分が少ないため、換気中でも室内に漂うニオイが軽減されます。
また、水性塗料は環境への負担が少ないため、健康面だけでなく環境保護の観点からも検討したい選択肢です。
最近では水性塗料の種類が増えており、耐久性や仕上がりも油性塗料に劣らない製品が多くあります。
ただし、塗装業者の中には水性塗料を取り扱っていない場合もあるため、工事前の打ち合わせで水性塗料での塗装が可能かどうか確認してください。
なお、水性塗料であってもまったく無臭というわけではなく、多少のニオイはします。
長時間、家にいなければいけない場合などに手軽にできるニオイ対策としては、マスクを着用することです。
不織布マスクでもある程度の効果はありますが、活性炭入りマスクなら、塗料のニオイのほか、ホコリや有害物質の吸入を抑える効果も期待できます。
不織布マスクに比べると割高ですが、ドラッグストアやインターネットでも購入できるので、試してみるといいでしょう。
ニオイやホコリの侵入を効果的に防ぐため、自分に合ったサイズのマスクを着用してください。
ただし、マスクを長時間着用する場合、息苦しさや蒸れを感じることがあるため、こまめに外して新鮮な空気を吸うように心がけてください。
塗料のニオイがどうしても我慢できないときは、外に出かけてみましょう。
特にニオイが強くなるのは、塗装の工程(上塗り・中塗り・下塗り)なので、塗装の作業中だけでも外出してみることをおすすめします。
外壁塗装の多くは朝9時から午後4時頃に行われるため、この時間帯を利用して外出するのがおすすめです。
外壁塗装の工事中でも換気はできるものの、養生や足場の影響で室内は閉塞感が強くなるため、外出時間を増やすことは健康維持にも効果的な対策です。
ただし、工事工程中、足場設置前の事前確認と完了確認の際には立ち合いが必要なため、この期間中の外出は避けてください。
本記事では、外壁塗装工事中でも換気ができるかどうかについて解説しました。
工事期間中でも、スケジュールによって、窓を開けたり換気扇を使ったりして換気ができます。
重要なのは、塗装業者と事前に相談することです。
換気できるタイミングを確認したり、換気のために開けたい窓や使用したい換気扇を指定したりすることで、柔軟な対応が期待できます。
また、ニオイが少ない塗料選びやマスクの活用、外出などの対策を併用すれば、工事中の不快感を最小限に抑えられるでしょう。
外壁工事のことなら、ぜひウェルリペアにご相談ください。
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